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14-3







 「小野田が三須?」西野は唖然とした。「ありえない。そんなこと…」

 「アイツも苦労したらしいぞ…」守谷が椅子から立ち上がった。「特にお前が拘束された時だ。本来であれば、小田の事務所を襲撃した時にお前も議員も死ぬ予定だった。しかし、お前は小田を救った…小野田は取り乱していたが、すぐにお前と他の連中を唆してホテルに向かわせた。まぁ、これも失敗したが、まだ終わった訳じゃない。」

 ネズミ取りの捜査官は未だに守谷の話しが信じられなかった。“嘘だ。コイツは嘘を言っている。俺も混乱させるつもりなんだ…”

 「アイツも小田を始末したら、ここに来る。お前を始末するためにな…」

 守谷が一瞬、西野に背中を見せた。捜査官は両手を動かして逃げようとしたが、縄はビクともしない。しかし、彼の座らされている木製の椅子は古く、西野が動く度に軋む音がした。

 「それまで、思い出話しに浸ろうじゃないか…」額に切り傷を持つ男が、机に置いていたナイフを持ち上げた。

 振り返ると、守谷は椅子に両手を固定されたまま突進してくる西野を見えた。彼は素早く西野の胸に向けてナイフを突き出した。だが、ネズミ取りの捜査官は刃物が突き出される瞬間に体を捻り、椅子を守谷の右横腹に叩きつけた。

 虚を突かれた守谷は呻き、そして、彼の額に青い筋が浮かんだ。テロリストはナイフを水平に振って切りかかったが、刃が捜査官に届く前に西野は再び椅子を守谷に叩きつけた。2度目の衝撃で椅子が壊れて解放されたが、手首にはまだ縄と肘置きが付いている。

 椅子による攻撃で激痛に悶える守谷は素早く動くことができずにいた。その間に西野は机にあった自分の拳銃に手を伸ばしたが、テロリストはそれを阻止するために捜査官の左脛を蹴り飛ばした。痛みで伸ばしていた手は意図していた拳銃ではなく、守谷が使用している携帯電話を取ってしまった。

 西野が再び拳銃を取るために動くと、額に切り傷を持つ男がベルトに挟めていた拳銃を取り出してネズミ取りの捜査官に向けた。引き金にかけられた指が動く寸前、西野は反射的に窓を突き破って外に飛び出した。








 新たに指揮を執ることになったSPの『大窪』が大まかな予定と移動ルートを小田完治に説明し、遅くとも15分後には出発する旨を伝えた。議員とその家族は丘珠空港こと札幌空港に送り届けられ、その後、チャーター機に乗って東京に行く計画になっていた。

 「二人で話せないか?」説明を聞き終えた小田完治が大窪に言った。

 「はい…」少し戸惑った様子を見せたが、SPの大窪はドアの近くにいた仲間に視線を送った。すると、視線を受けた女性SPが応接室のドアを開けた。

 「お前たちは外で待っててくれ。」小田が隣に座る家族の方を向いた。

 「どうして?」小田の妻が尋ねた。「別に構わないでしょ?」

 「すぐに終わる。それにどうしても二人で話したい事があるんだ。頼むよ。」

 納得は行かなかったが、小田の家族は重い腰を上げ、何度も彼の方を振り返りながら部屋を後にした。

 女性SPがドアを閉め、応接室は小田と大窪だけになった。SPは背筋を伸ばしたまま、警護対象者が話し始めるのを待ち、小田はブラインド越しに見える家族の姿をソファーから目で追っていた。その眼差しは悲しそうであった。

 「議員…」大窪が口を開くと、小田完治がSPの方へ視線を戻した。

 「すまないな…ちょっと頼みごとがあるんだ。」

 「何でしょう?」

 「私と家族を別々に送ってもらいたい。」

 大窪は虚を突かれ、目を見開いた。「しかし、そうなれば―」

 「襲撃者の狙いは私だ。私の家族ではない。一緒に行動すれば、家族が犠牲になる…それはできるだけ避けたい。空港に行くまでだ。その後は共に東京に戻る。」

 「お気持ちはわかりますが、ご家族とご一緒に行動された方が護衛を強化することができます。もし、別々に行動すれば、護衛も二手に分けることになって守りが弱くなります。」大窪は小田の案に反対であった。「それにご家族も反対を―」

 「家族には私から説得する。」小田はこれ以上話す事は無いと言うように、ソファーから立ち上がった。「時間もないだろうから、早く家族に説明したい。席を外してもらえるかな?」

 SPは渋々立ち上がって応接室を後にした。








 仕事を終えた毛利直弘は重く圧し掛かる疲労感に気怠さを抱きながら、車の鍵をスラックスのポケットから取り出した。警備員である彼は今まで巡回と監視カメラ映像の確認という退屈な毎日を過ごしていたが、今日は職員の拘束やテロリストの逃亡などで異様なほど忙しかった。

 藍色の乗用車に乗り込むと毛利は鞄を後部座席に放り投げ、スマートフォンを車のステレオに繋げてお気に入りのアーティストの曲を流した。曲のイントロが聞こえてくると車を発進させ、歌が始まると毛利は小さな声で歌詞を口ずさんだ。ハンドルを右に切って出口を目指し、いつものように彼の私用車がある駐車場へ向かおうとしていた。

 歌詞を口ずさんでいた警備員であったが、右折を終えようとした時に思わず急ブレーキを踏んで額をハンドルにぶつけそうになった。彼は素早くサイドブレーキを引いて車から降り、血の海に横たわる2つの遺体に駆け寄って脈を確認した。

 “し、死んでる…”

 毛利は野村と奥村の死体から後ずさり、車に置いていたスマートフォンを取って緊急連絡先に電話した。








 西野と守谷のいる建物は5階建で、二人は5階にいた。ゆえに窓ガラスに体当たりして外に飛び出すなり、ネズミ取りの捜査官は死を予期した。

 重力に引かれて落下する捜査官は目を閉じて衝撃を待った。しかし、待てども衝撃は訪れない。閉じた目を開けようにも、瞼は思い通りに動かず、ゆっくりとしか開かない。睡魔に襲われているかの如く重い瞼が半分まで上がると地面が見えた。だが、そこに至るまでが永遠のように感じられた。全てがスローモーションなのだ。

 反射的に西野は両腕で頭を庇おうとするも、腕はゆっくりにしか動かない。地面が数メートルに迫っていたが、両腕は顔から15cmほど離れた場所にある。

 1m。

 やっと、両腕が頭まで届き、ネズミ取りの捜査官は衝撃に身構えた。その次に来るのが死だと思っていても、彼の生存本能はまだ生き続けることを求めていた。

 凄まじい衝撃と共に西野はコンクリートに叩きつけられた。想像を絶する激痛が全身に走り、捜査官は呻き声を上げた。痛みに悶える西野であったが、それと同時にまだ生きていることに驚きと喜びを感じていた。

 捜査官は地面に落ちたと思っていたが、実際は3階の屋上に落ちていた。この建物は廃校になった小学校であり、3階と4階の部屋数が違ったために3階から下が少し突き出ていて階段の様になっているのだ。それが西野の命を救うことになったが、その代償に形容し難い激痛に苦しめられることになった。両腕と脚が痺れ、痛みから逃れようと仰向けに寝転がってネズミ取りの捜査官は呼吸を整えた。この際に落下の直前に掴んでいた守谷の携帯電話を落とした。

 “逃げろ!”

 捜査官の本能が叫んだが、身体が言う事を聞かなかった。痛みに耐えながらゆっくり上体を起こすと、銃声が真上から聞こえ、その直後に脚の間のコンクリートが弾け、その破片が西野の体に降りかかった。視線を上げようとした時、再び銃声がして右足近くに着弾した。

 瞬間的に大量のアドレナリンが分泌され、全身を走っていた激痛が和らぐのを西野は感じた。そして、三度目の銃声が聞こえる前に彼は目の前にあった窓に向かって走り出した。両腕で頭部を守りながら、西野は右肩から窓に体当たりして転がり込むように室内へ逃げ込んだ。

 しかし、休む間もなく彼は再び脅威に直面した。西野は銃声を聞いて5階へ急いでいた男と鉢合わせし、男は急いでアサルトライフルを構えようと動いた。素早く捜査官は左へ移動してライフルの射角から外れると、被筒(注:ハンドガード)と銃床を掴んで股間に向けて右蹴りを繰り出した。股の間に繰り出された右膝は綺麗に命中し、相手のライフルを持つ手の力が弱まった。その隙に西野は銃床を軸に被筒を持ち上げ、男の鼻頭に叩きつけた。念のために三打目を入れようとしたが、背後から声が聞こえてきたので、すぐにライフルを取り上げて遊底を一度引き、躊躇うこと無く相手の胸部と頭部に銃弾を撃ち込んだ。

 まだ両手首に縄と肘置きが固定されていたが、西野はインド製のアサルトライフルを構えて素早く前進した。声のした方向とは逆の道へ駆け足で進み、前方に同じアサルトライフルを持った2人組の男が曲がり角から現れると、捜査官は身を低くして発砲した。しかし、走りながらの発砲は不安定で狙いが上手く定まらなかったため、同じく接近してくる二人相手に12発以上の弾を使ってしまった。弾倉には残り5発しかない。

 ネズミ取りの捜査官は持っていたライフルを捨て、射殺したテロリストの1人からライフルを奪って再び走り出した。その時、目指していた曲がり角から守谷率いる5人の男が曲がり角から現れた。素早く方向転換して逆の道に向かって駆け出したが、数十メートル先からも複数の人影が迫っていた。西野はできるだけ姿勢を低くしながら壁に沿って素早く移動し、進行方向を邪魔する人影に向けて発砲した。

 撃たれた方も一度は応射を試みたが、向かい側にいる味方への被害を考慮して銃撃を止めて壁の凹みに身を隠し、捜査官の動きを伺った。

 道は切り開かれたが、そこには待ち伏せするテロリストが少なくとも8人はいた。西野にとって最悪の状況であった。それでもライフルが火を噴き続ける間、不安な気持ちはなかった。しかし、アサルトライフルが弾倉内の銃弾を全て喰い尽くした時、彼は奈落の底に突き落とされた。

 銃声が止むと守谷たちは追い詰められたネズミのように壁に張り付く西野に近づいた。

 「往生際が悪いぞ…」守谷が拳銃の銃口を捜査官に向けた。

 額に切り傷を持つ男を見て西野はライフルを放り投げて立ち上がり、壁から離れて守谷と向き合った。追い詰められても西野は周囲に目を配った。左隣は壁。右隣には窓の間に立つ柱がある。5メートル前には守谷とその部下が5人。肩越しに後方を確認するも、後ろからも8人の男が近づいてくるのが見えた。西野は完全に逃げ場を失った。

 「三須が帰って来るまで、大人しくできないのか?」と守谷。

 “ここまでか…”

 静かに目を閉じて西野は深く息を吸い込んだ。そして、ゆっくりと吸った空気を吐き出すと同時に窓ガラスの砕ける音がして、重い何かが落ちる音を耳にした。驚いて目を開けると、捜査官の目に仰向けに倒れている男の姿が飛び込んできた。

 「いっ、痛てぇ~」突然現れた男は呻きながら立ち上がり、服に付いた埃を払い始めた。男は防弾ベストを着ており、腰には拳銃と特殊警棒、予備弾倉が収められたベルトを装着している。

 「誰だ?」守谷が突如現れた男に銃口を向けた。

 すると、守谷と西野の間に落ちてきた乱入者が顔を上げて額に切り傷を持つ男を見た。「お取り組み中でした?」

 「答えろッ!」額に切り傷を持つ男が怒鳴った。

 「そう怒らないで下さいよ!」男が一度腕時計に触れてから、両手を頭の位置まで上げて3歩後ろに下がった。

 この時になって西野は自分の方へ後退してきた乱入者の姿をはっきりと確認した。男の着ている服は体形に合っておらず、防弾ベストからはみ出している袖と裾が異様に膨らんでいる。次に捜査官はバックライトで青く光る男の腕時計を確認した。明かりが消える直前の文字盤にはデジタル数字で『02.05』と表示されていた。

 「舌を噛まないように…」中島が真後ろにいる西野へ視線を送って呟いた。

 「えっ?」捜査官が聞き返そうと身を乗り出した。

 強烈な爆発音が聞こえた。そして、それと同時に西野と中島を囲むように粉塵が立ち上がり、それは煙幕の様に周囲へ広がった。守谷たちは身を守るため、反射的に両手で頭を覆って二人から顔を逸らした。安全を確認すると、テロリストたちは素早く粉塵を左手で這いながら前進して西野と中島と探した。だが、二人の姿がなかった。

 「何所に―」額に小さな切り傷を持つ男が怒鳴ろうとした時、彼の足元に黒く細長い物体が落ちた。








 2台の乗用車が小樽署を離れた。その1台には小田完治が乗車しており、4人のSPに警護される国会議員は札幌空港に向けて出発した。その時、ネズミ取りの北海道支局は大混乱に陥っていた。

 毛利の報告によって施設は完全に閉鎖され、テロリストの捜索が行われているのにも関わらず外部への通信も遮断された。作業を中断した職員がメインホールに集められ、彼らは駐車場で発見された野村と奥村の死体について話し、黒田が来るのを待っていた。

 一方、支局長の黒田は込み上げてくる怒りを抑えるので精一杯だった。自分で職員の招集を求めたが、頭部を撃ち抜かれた2人の部下を目の当たりにして悲しみと怒りが思考を鈍らせ、何を話せばいいのか分からなくなっていた。水谷と西野を内通者と疑っていただけに、別の内通者と思われる者による犯行は黒田に大きな精神的なダメージを与えた。

 “水谷なら…アイツなら何か知っているかもしれない…”

 童顔の支局長は自分のオフィスから飛び出し、彼を待っている職員たちに目も向けずに水谷が拘束されている部屋へ走った。急ぐあまり彼はカードキーで開錠する前に拘束室へ入ろうとしたため、右肩をドアに勢い良くぶつけた。すぐに黒田はドアのロックを解いて室内に入った。突然のことに拘束されている分析官は驚いて上司を見た。

 「ネットワークに接続できな―」

 水谷が口を開くなり、黒田は分析官の首を掴んで壁に叩きつけた。

 「お前の仲間が野村と奥村を殺して逃げた。」支局長の目は怒りで燃えるように輝いていたが、それと同時に微かに涙が浮かんでいた。「他の内通者は誰だ!?」

 強く首を絞められる分析官の顔は赤く染まり、苦しさから逃れるために黒田の手を掴んで少しでも隙間を作って酸素を得ようとした。しかし、黒田は絞める力を抜かず、さらに強めた。

 「言えッ!!」支局長である黒田が水谷を怒鳴りつけた。

 「し、支局長…」

 後ろから声が聞こえて黒田が振り返る。そこには彼を追ってきた女性分析官の姿があった。彼女の姿を見て我に返った支局長は水谷から手を離し、自由の身となった分析官は咳き込みながら絞められていた首を両手で抑えた。

 「どうした?」額に浮かんだ汗を拭って黒田が尋ねた。

 「み、みんなが、待ってます…」女性分析官は水谷の首を絞める黒田を見て怯え、そう言うとすぐに部屋から出て行った。

 ネズミ取りの北海道支局長は水谷に視線を戻した。分析官は咳き込んでいたが、黒田から視線を逸らすことはしなかった。

 「ぼ…僕は…」喉を擦りながら中年の男性分析官が口を開いた。「僕は…内通者じゃない…」

 「なら、内通者は誰だ?」

 「小野田です…」












  テロリストの潜伏場所と思われる場所の一つ、張碓の近くにあった小学校跡地に到着して周囲の安全確認を行うと、5階から飛び降りた西野の姿を確認した。

 そして、ネズミ取りの捜査官が3階の屋上に落下するのを見るなり、中島は単眼鏡を取り出して付近の階の様子を伺った。3階と5階で走る人影を確認したが、4階には激痛に悶える西野がいる。次に2階へ単眼鏡を移動させた時、建物の外側で非常用螺旋階段を見つけた。

 中島は単眼鏡をポケットに戻して大多和を見た。「無謀かもしれないんですけどね…」そう言うと、東京から来たSAT隊員は荒唐無稽としか思えない作戦を述べた。大多和が反対しようとしたが、中島は隣にいたSAT隊員に短機関銃を渡し、その隊員のボストンバッグからロープを取り出した。

 「なんとかなりますって…」笑顔を浮かべて言うと、中島は非常用螺旋階段に向かって走り出した。
 
 「どうなってんだよ!」

 ネズミ取りの捜査官は悪態ついたが、すぐに言われた通りに動き始めた。大多和と5人のSAT隊員は遠回りして職員専用の入り口から突入し、その際に2人組のテロリストに遭遇したが、素早く無力化して3階へ急いだ。西野がテロリストたちの注意を惹いていたので、彼らが想像していたよりも簡単に目的の階に到着できた。

 一方の中島はUSP拳銃を片手に螺旋階段を素早く駆け上がって屋上に到達していた。夜の風は冷たかったが、汗をかいていたSAT隊員にとって、それはとても心地よい冷たさだった。呼吸を整えながら彼は屋上の安全確認を行い、それが終わると西野が落ちた3階の屋上の辺りに移動して下を見た。

 「この辺かな…」

 すると、その付近で小さな光が素早く3度点滅した。荒井が出した合図を元に中島は移動し、素早くロープを転落防止柵に縛り付け、柵の向こう側へ移動した。

 「西野は敵に囲まれ、身動きが取れない状況だ。」右耳の小型無線機から大多和の声が聞こえてきた。「あまり時間がないぞ。」

 「じゃ、突入の30秒後に…」SAT隊員が腕時計のタイマーを30秒にセットした。「爆破して下さい。」

 「はっ!?」ネズミ取りの捜査官が驚きの声を上げた。しかし、中島はそれを無視して壁を蹴って降下した。

 一方、荒井たちSAT隊員はサーモグラフィーカメラで西野の位置を把握し、彼を中心にした円を描くように爆薬を天井に設置した。一抹の不安を抱きながらも、SAT隊員は中島の作戦を信じるしかなかった。それは大多和も同様であった。彼らは爆薬から離れ、周辺警戒を始めた。

 東京から来たSAT隊員は4階と5階の間にある壁に近づくまでスピードを上げて進み、壁の直前でスピードを落として壁を両足で蹴り飛ばした。そして、壁から2メートル程まで離れると次は目的の窓に向かって突撃した。











  結果的に中島の奇策は成功した。

 設置された全ての爆薬が同時に爆発し、それが綺麗に4階の床と3階の天井を丸く切り取って西野と中島は下の階に落下した。それを確認するや否や、大多和と荒井が閃光手榴弾を爆破で開けられた穴から4階へ投げた。また、他のSAT隊員は急いで落ちてきた西野と中島の腕を引いて安全な場所まで移動させ、桑野と言うSAT隊員が中島に預かっていたMP-5SD短機関銃を返した。西野は未だに何が起こったのか理解できなかったが、中島から拳銃を渡されると反射的に受け取った。

 「急ぐぞ!」大多和が右腕を大きく振って手招きした。






           <作者の都合により、しばらくお休みを頂きます!>
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